アンチエイジング治療の現状と問題点
今回のブログはアンチエイジング治療の現状を広く見渡して、アンチエイジング治療としてのスプリングスレッドの意義について考えてみたいと思います。
アンチエイジングに対する認識は人によって様々ですが、大きく分けて2通りあります。多少変になってもいいから何が何でも若返りたいという人達と、アンチエイジングは不自然になるから嫌だという認識が強い人達です。
アンチエイジング治療に対する認識の違い
- 多少変になってもいいから何が何でも若返りたい人達
- アンチエイジングは不自然になるから嫌だとい人達
アンチエイジング目的の照射系たるみ治療
照射系たるみ治療が流行る大きな原因の1つは、不自然になるようなアンチエイジングは嫌という人達が不自然にならない唯一のものであるかのように思っているからです。
でも、照射系たるみ治療は不自然にはならないかもしれませんが、多くの人が期待するようなリフトアップ効果はほとんどありません。
わたくしは肌質やスキンタイトニングなどについてはよく分かりませんが、照射系たるみ治療に対して受ける人が期待しているのはリフトアップ効果だと思います。
現にわたくしが六本木境クリニックで7年以上外来をしてきて、照射系たるみ治療が良かったという人には一度も出会ったことがありません。
そもそも、六本木境クリニックは糸や切る手術が多いので、照射系たるみ治療に不満な人ばかりが集まってきているんでしょ。客層にメチャメチャ偏りがあるんですよという反論がどこからか聞こえてきそうですね。
でも、わたくしが開業前に勤務していた照射系たるみ治療の有名クリニックでも、照射系たるみ治療で受けた人からよろこんでいただけたことなんて一度もありません。
当の照射系治療で有名な先生が形成外科医や美容外科医だけがたくさん集まっている会合で、
「照射系たるみ治療・レーザー機器でリフトアップするなんて・・ハッキリ言って無理ですので、
ヒアルロン酸や糸のリフトアップ施術と上手く組み合わせて治療してください。」なんて言われていました。
わたくしは、照射系たるみ治療・レーザー機器でリフトアップするのはぜんぜん無理なので、ヒアルロン酸や糸のリフトアップ施術と組み合わせて上手くごまかしてください。という意味合いに聞こえました。
通常の学会ではスポンサーとして、レーザー機器の業者・メーカーがたくさん参加していますので、忖度発言ばかりです。
その会合は業者・メーカーは一切参加していない場所でしたので、ある意味・・バリバリの本音だと思われます。
ヒアルロン酸などの注入系治療
かといって、ヒアルロン酸などの注入系治療では打てば打つほど大きな顔になり、その時はよくても重力でだんだん下がってしまいますし、お顔の動きによって次第に不自然な場所に移動すると言った話もよく聞かれます。
また、ヒアルロン酸はものすごい水分保持力で有名です。強力な水分保持力があるからこそ、小じわなどが減ってみずみずしく見えるのですが・・
水分保持力は、もろ刃の剣です。ヒアルロン酸を打ったら、朝むくみやすくなったり、打った容積の何倍も大きな顔になったりと言った欠点があります。
でも、大きな顔になったり、デコボコして不自然になったりしても、だんだん溶けるんでしょ?ですって・・なかなか溶けませんよ。
自然に体内に存在する微粒子のヒアルロン酸はぜったいに溶けますが、無理やり注入した不自然なかたまりで存在するヒアルロン酸は被膜を形成して溶けにくいです。
ヒアルロン酸を溶かす薬があるでしょ?ですって・・
ヒアルロン酸を溶かす薬は強いアレルギー反応のリスクもあって、体にいいものではありません。
そもそも、ヒアルロン酸だって、動脈塞栓で皮膚が腐ったり、逆行性動脈塞栓で失明したりといった報告がたくさんあって安全なものではありません。
ヒアルロン酸注入や溶かす薬を鉛筆で書いて消しゴムで消すような捉え方をしてはいけません。
美容医療は決して気楽に受けていいものではありません。
また、表情が変になることが言われているボツリヌストキシン注射でも、
再生医療ってどうなんでしょうか?
再生医療に過度な期待感を持つ人もいますが、まだまだ多くは最新・魔法のような響きを利用したコンプレックスビジネスチックなものばかりで、そんな次元にはないようです。
安全性は証明されているけど有効性は証明されていないという話が2019年5月に札幌で行われた日本形成外科学会総会で出ていました。
再生医療とは次のようなものです。
- PRP
- 成長因子
- 脂肪
- 幹細胞
- 培養細胞
アンチエイジングと糸のリフトアップ施術(糸のフェイスリフト)
不自然になることを嫌う人たちの中で照射系よりもハッキリとした効果を求める人は、糸のリフトアップ施術に興味を持つことが多いようです。
でも、残念ながら、スプリングスレッドが人気になったりはしません。自然派の人たちは異物を顔の中に残すことも嫌う傾向があって、溶けるという響きが好きな人が多いようです。
スプリングスレッドは特に本物志向が強いマニアックな人からしか見向きもされません。
溶ける糸もどんどん進化していると言われています。従来の溶ける糸の素材であるPDO、もともと人工靭帯の素材であったPCL、人工骨の素材であったPLAのように長い年月でゆっくり加水分解されるような素材で作られた糸も実用化されています。
でも、加水分解されるまで2年かかる糸の施術だったら、受けた人が実感できるようなリフトアップ効果も2年くらい持つのでしょうか?
そんなはずはないですよね。わたくしは糸が溶け始めるとともにどんどん抗張力が低下して行くと思います。
溶ける糸の施術説明では「糸が溶けるとともに、コラーゲントンネルが増えて補うので、リフトアップされたままです。」などと言った説明をしている場合もあると思いますが、
ウソですよね。そんなはずはありません。コラーゲンのようなミクロのもので、お顔のような重たいものが持ち上がるはずなんてありません。
実際にわたくしがPLAの糸を側頭筋膜固定で使用していたころ、ほぼ全員から1か月や2ヶ月でリフトアップ効果がなくなったとさんざん言われ続けたものです。
スプリングスレッドの意義
スプリングスレッドのすごいところは、不自然にならずに劇的に若返ることができ、しかも長期間リフトアップ効果が持続することです。
本当に長期間持続するようなリフトアップ効果がありそうな施術って、わたくしは切るフェイスリフトかスプリングスレッドしか思い当たりません。
切るフェイスリフトの問題点
切るフェイスリフトを受けた人の感想について考えてみましょう。そもそも、切るフェイスリフトにはこの手術を受けた多くの人に共通する意見があります。
切るフェイスリフト手術後、ほとんどの人に共通する意見
- 傷跡が目立つ
- 側頭部にハゲができた
- 耳が変形した
上記の3つはどんなフェイスリフト後の人にも高確率で聞かれる意見ですが、
上記のものを除くと、切るフェイスリフトを受けた人の感想も真っ二つに分かれます。
切るフェイスリフトを受けた人の感想
- 効果を感じないという人、効果をほとんど感じないという人
- 不自然になったという人
わたくしの経験上、フェイスリフト後、効果を感じない人や、ほとんど効果を感じないという人のほうが圧倒的に多いのですが、ここでは不自然になったという人の意見を中心に考えてみます。
切るフェイスリフト手術後、不自然になったという人の意見
- もみ上げや側頭部が後上方に移動して大きな顔になった
- 目つきが変になった
- 口が横に引っ張られてひきつれ、魚のような口になった
- 顎のところに段差ができた
- 側頭部に段差ができた
- 顔面神経を切られて眉毛が上がらなくなり不自然な表情になった
不自然になったという人に共通するのは、全員が有名な自信のある医師の施術だということです。
そして、剥離範囲と剥離していないところとの境界が段差になっているケースがとても多いようです。
やっぱり・・結局はスプリングスレッド
わたくしは8年前からおよそ500例のスプリングスレッドを行ってきましたが、切るフェイスリフト後のかたがたから今まで100%感動されています。
切るフェイスリフトをはるかにしのぐリフトアップ効果があるだけでなく、上手く行うと不自然になることがありません。
溶けない糸のフェイスリフト(お顔のリフトアップ施術)
通常79万円、
●その他にかかる費用 お薬代:約3,000円 初診料:3,000円 採血検査代:12,000円
痛み・内出血・腫れ・感染