タトゥー・刺青の削皮の経過写真が
長期経過のものでなく、
施術から数ヶ月のものの場合は要注意です。
基本的にどのような手術でも
半年から1年は診ないと、結果が分からないものです。
術後2~3ヶ月や3~4ヶ月の写真しか
見せていないクリニックの場合、特に要注意です。
タトゥー・刺青の削皮の場合、
術後2~3ヶ月、3~4ヶ月頃は
非常によい出来栄えに見えたとしても
その後、急激に盛り上がって
肥厚性瘢痕・ケロイド状になることがあります。
この後盛り上がるので・・
ある意味、偽物の術後写真を
見せているとも言えます。
その後、実際に盛り上がったので
長期経過の写真はあえて使用せず、
途中の写真、盛り上がる前の写真を
出しているのかもしれません。
実はいろんな話を聞いていて、
いろいろなものを見てきて
このパターンが9割だと思いました。
または、はじめてタトゥー・刺青削皮をやったので
術後の長期経過写真がないのでしょうか?
最近、タトゥー・刺青削皮を始めたので
1年後の写真がないのでしょうか?
それとも、あまりに悲惨な結果になったので
患者さんが他の医療機関に逃げ出したのでしょうか?
謎は尽きません。
タトゥーや刺青の削皮で
術後一年以上経過した写真を見せないクリニックは要注意
ということは、どうも間違いなさそうです。
また、当然、経験が少ないクリニックも
非常に恐ろしいと言えます。
最近、どこもかしこも
「刺青・タトゥー削皮はじめました」
というような文言がおどっています。
まるで「冷やし中華始めました」
的な雰囲気ですよね。
刺青・タトゥーの削皮という手術は、
「いきなりやってみました」
「最近始めました」
というのが許されない手術の典型です。
やけどの専門医で、
尚且つ、やけどの手術で経験豊富な医師が、
墨が浅くて、黒一色で、面積が狭い
というような、すべての条件が整った
小さな刺青やタトゥーから
おそるおそる時間をかけて削ってみて
半年から1年くらい、ある程度長期経過を診てみて、
自分でリカバリーショットが打てるのか、
修正できるのか、
悩みながら長い期間患者さんを診て、
徐々に広い刺青・タトゥーを治療していく
そのような血の滲むような努力があって
はじめてスタートラインに立てる
というような厳しい手術です。
また、熱傷専門医(やけどの専門医)は、
もともとそんなに手術が好きではない、
やけどの手術経験が意外なほど少ない
という医師が半分以上なので、これもまた要注意です。
しかも、最近は、やけど治療のための良い薬が開発されたり、
やけど治療の考え方がずいぶんと変わってきているようで
若い医師はやけどの手術経験がずいぶん少ない
と言われています。
また、切除の写真でも全く同じで、
抜糸前の写真であったり、抜糸直後の写真であったり、
術後1年経っていない写真であったり、
テープ跡が生々しい写真であったり
という場合は要注意です。
これから傷跡に幅ができて
赤黒くミミズバレになってくるかもしれません。
かゆくてテープを貼らなくなったら
急激に傷が開いてきた・・
テープ負けから感染のような症状が出現して
くさい汁が出続けて広範囲に色素沈着した・・
よくある話です。
長期経過では汚い傷跡になっているのに
あえて途中経過のきれいな写真を出している。
集客のために・・・
まるで地獄のような話ですよね。
でも、地獄って・・
意外と身近にあると言います。