コスメから切るフェイスリフトまで
わたくしは開業する前は、
美容皮膚科系の美容外科クリニックに
勤めていました。
そのクリニックの診療メニューには、
なんでも屋さんのように
様々なものがありました。
手術は溶ける糸のリフトアップ施術から
切るフェイスリフト手術までたくさんの種類がありましたし、
照射系のたるみ・若返り治療も
メチャメチャたくさんありました。
ヒアルロン酸などの注入系治療も
たくさんありましたし、
ボツリヌストキシン注射も
もちろんありました。
また、イオン導入やピーリングといった
メディカルエステや美容点滴・注射なども
何種類もありました。
さらに、ドクターズコスメやサプリメント、
ホームケア商品の販売までありました。
高周波や溶ける糸のような繰り返す高額治療をすすめること
美容外科に勤めていると
いろいろとマニュアルがあります。
本当にビックリするようなことまで
決められている場合すらあります。
マニュアルに書いていなくても
上司から直接言われた言葉には
ある意味・・
不文律のような効力がありました・・
当時、経営者の先生から
「患者さんに良い治療をすすめなさい」
と、会議の場で言われたことがありました。
「良い治療とは？」
と誰かが質問したところ・・
「値段が高い治療に決まってるでしょ！」
・・・。
もちろん、効果が強力なものほど
高額になっている場合が多いので、
ある意味・・
高額なものほど良い治療であると
言えなくもないのですが・・
たるみが０．１％改善する
照射系たるみ治療器と
たるみが０．３％改善する
照射系たるみ治療器を比較しても・・
ドングリの背比べのように思えます。
高額の照射系たるみ治療は、
クリニックにとって儲かるけど
目に見える効果が少ないため、
「照射系治療でお肌の土台を作りましょう」
と患者さんに説明するといった
マニュアルになっていました。
患者さんから、その突っ込みどころ満載の
グレーな言葉について質問されると、
肌質、ハリやキメの話をする・・
そして、その後にヒアルロン酸や
ボツリヌストキシン注射を使って
実際の効果を出す（？）
といった流れになっていました。
できれば・・
溶ける糸のリフトアップ施術を
繰り返し受けてもらう。
しかも・・相乗効果を強調して
照射系治療やヒアルロン酸や
溶ける糸のリフトアップ施術も
何度も何度も繰り返し受けてもらう・・
「やめると急激にたるむのでは？」
と、本気で思ってもらえるように・・
麻薬のようにやめられないように・・
何度も何度も説得して洗脳する
といった雰囲気の
マニュアルになっていました。
でも、いざ自分が経営者になってみると
経営戦略上は仕方ないですよね。
むしろ、スタッフにそこまで腹を割って
本音で話せるというのは
ある意味・・立派なことなのかもしれません。
同日施術をすすめない理由
わたくしなんて・・
気が小さいし、いいかっこをしたいので
スタッフに経営方針の話をする際は、
「同日施術をすすめてはいけません。」
「無理に治療をすすめてはいけません。
だって、やった方がいい美容施術や
必要な美容施術なんて・・
この世にひとつもないんだから」
などと・・
ついつい良心的な雰囲気の話を
オブラートでくるんで話してしまいます・・
組織というものは
売り上げを少しでも上げて
生き残っていくことが
最も大切なことなので、
高額施術を強くすすめるのは
経営上、正しい選択かもしれません。
他の美容外科経営者も
医者もスタッフも別に・・
だましているつもりはないでしょう・・
本当は経営上仕方なくやっている
深～い戦略なんですよね。
スプリングスレッドと眉下切開をすすめる理由
わたくしは・・ある意味・・繊細で敏感で
きれいごとが好きで
善人ズラしたい人なので・・
ものごとの表層だけをとらえて
だますようなことはいやだな～
なんて・・感じてしまいます。
たとえ経営上多少不利だとしても・・
目に見えるしっかりとした持続効果があって
本当に自信がある施術だけを
提供していきたいと思います。
美容医療の結果とは、
主観的なものが大切であって
患者さんが納得できなければ
良い結果とは言えませんので、
もちろん、ぜったい良い結果になる
という施術はこの世にあり得ませんが、
ほとんどの場合、効果が持続して良い結果になるという施術を
提供しようと心に決めました。
それが、スプリングスレッドと眉下切開です。
スプリングスレッドと眉下切開の症例数
しかも、スプリングスレッドと眉下切開の２つの施術にしぼったことで
大変いいことがありました。
それは、とてもたくさんの
症例数になったということです。
この２つの施術は、
眉下切開がお顔の上側のたるみ、
スプリングスレッドがお顔の下側のたるみ
それぞれに効果的で補完関係にあるため、
お顔全体の若返りにとても効果的です。
そのため、患者さんが相乗的に
増えたように思えます。
実は昔・・
長崎大学形成外科の平野明喜名誉教授
（現・長崎原爆病院院長）が
教授時代に毎日毎日、
骨切りばかりされていて、
ものすごい症例数となっていたことに
感銘を受けていました。
そのため、何にでも手を出すのではなく、
将来はできれば・・少ない種類の得意施術を
大量に行うような方針にしたいな～
と若い頃から思っていました。
でも、現実はというと・・
形成外科をやっていたら、
さまざまな部位のケガ、
顔の骨折・手の骨折、
やけど、褥瘡、巻き爪、皮膚腫瘍、
眼瞼下垂、耳下腺腫瘍、リンパ節生検、
足が腐れた人、さまざまな先天奇形、再建・・
と・・まるで隙間産業のように
他の科がやらない施術が
なんでもかんでもまわってきて・・
まるで・・
なんでも屋さんのようでした。
六本木境クリニックを独立開業してやっと、
スプリングスレッド、眉下切開、
刺青・タトゥー除去治療などといった
自分の得意施術だけを集中して
行えるようになりました。
そして、たくさんの患者さんに
ご来院いただけるクリニックになりました。
スプリングスレッドについてはこちら
https://www.teachings-facelift.com/
https://roppongi-sakai-clinic.com/guidance/slack/spring/
https://roppongi-sakai-clinic.com/faq_spring/
眉下切開についてはこちら
https://www.problem-eyelid.net/
https://roppongi-sakai-clinic.com/guidance/eyelids/
https://roppongi-sakai-clinic.com/faq_mayushita/