まぶたのたるみ改善効果について

他院(某有名クリニック)でまぶたのたるみを相談し
前額リフトを2回受けたという方が
眉下切開(眉下リフト)のカウンセリングのため六本木境クリニックに来院されました。

内視鏡による前額リフト冠状切開による前額リフトの両方を経験し、
ともにまぶたのたるみに関しては全く効果を感じなかったそうです。

前額リフトのように100万円払って血がたくさん出て痛い思いをして
効果をほとんど感じることができないような手術ってどうなんでしょうか?

前額リフトは眉下切開が普及する前の昔の手術・・もしくは眉下が極端に狭い人で眉毛を上に移動したい人0.1%だけ(剃ったり抜いたりして描けばいいだけ??)のための適応が極めて狭い手術なんじゃないでしょうか?

もちろん、ひたいのしわの改善効果など前額リフトにも良いところがあるのかもしれませんが
少なくとも、まぶたのたるみと額のしわは
眉下切開でじゅうぶんに改善できます。

まぶたのたるみを相談されたときに前額リフトはないな~って誰でも思いますよね。

眉下切開は良い手術です。
30万円以上の効果がちゃんと出せますし
痛みも出血も少ない。

前額リフトと眉下切開どちらが良い手術なのかはっきりしています。

内視鏡による前額リフト

眉下距離が狭い人は眉下切開を受けることができない?

眉毛と目が近い人・眉下の距離が狭い人は眉下切開に向かないというまことしやかな意見がありますが、どうなんでしょうか?

六本木境クリニックにも最近、眉下距離が狭い人が眉下切開相談に来られて、「眉毛の下の距離を縮めたくない」と言われたので、
ちゃんと考えて切るので大丈夫と説明しました。

六本木境クリニックではハーフのような
眉下の距離が短い方にも眉下切開を行っており
満足していただけています。

眉下の距離が短い方でも眉下切開を上手く行えば問題ないと考えております。

手術には厳然として良い手術とそうでない手術があります。
コンビニやデパートのように好きなように選んでよいものではありません。

適応がとても狭くて、まれな状況にしか適応できないような手術・やっている医者が満足するような手術や周りの医者が感心するような手術ではなく、適応が広く多くの方々に満足や納得してもらえるような手術が良い手術です。

前額リフトどうしの比較(冠状切開と生え際切開)

手術と言うものは効果を出したいところからできるだけ近い部位の手術操作ほど効果的で出血も侵襲(組織や全身に対する手術の影響・損傷)も少ないです。

このような話は何も高度な物理学の知識がいるというわけではありません。小学校の理科の知識で分かるような問題ですよね。手術に関して言えば、風が吹くと桶屋が儲かるなんてことは普通ありません。

切るフェイスリフトよりもスプリングスレッドのような糸の方が少なくとも短期効果が出せたり、スプリングスレッドだと長期効果まで切るフェイスリフトよりも上だったりするのはこのためです。

前額リフトには冠状切開と生え際切開があって、生え際切開のほうがいろんなことにずっと効果的だと言われているのはこのためです。

生え際切開は文字通り生え際を切る方法ですが、冠状切開はカチューシャのようなところを切る方法です。

冠状切開の傷跡は瘢痕(傷跡)の幅が広くてまるでカチューシャを付けているように見えることも多いですが、おおむね毛髪でかくすことができます。

一方、生え際切開ですと、傷跡がひどく目立つことが多く、たとえどんなに上手く手術されていてもまるで植毛されているような雰囲気で何となく分かることが多いです。

でも、よく考えたら遠くどうしで張り合っても仕方がないですよね。まるで目くそ鼻くそを笑うようなものですよね。まぶたのたるみを改善するのにまぶた以外の手術操作ですと効果がどうしてもマイルドになってしまいます。

前額リフト・冠状切開

前額リフト・生え際切開

眉下切開と前額リフトの傷跡の比較

今度は眉下切開と前額リフトの傷跡について考えてみます。

眉下切開と前額リフトの切開線は単純に比較できるものではありません。まず、傷跡の長さを単純比較すると、前額リフトは冠状切開でも生え際切開でもたいへん長い傷跡になってしまいます。単純に傷跡の長さだけを比較すると眉下切開は5cmくらいなので圧勝です。

でも、傷跡はお顔の正面に近ければ近いほど自分から見ても他人から見ても目立ちます。眉下切開では眉毛に沿った目立たない傷跡でなければ、人目に付くのでとても悲惨です。

眉毛にそった毛包斜切断法による眉毛全長切開で眉下切開を丁寧に行うと、糸がついているような極初期からとても目立たないので許容範囲だと言えそうです。

反対に、眉下切開で傷跡が目立つようだと前額リフトのほうがマシだという結論になってしまいます。

前額リフトに対する評価が割れるのも・・眉下切開の傷跡に対する自信しだいで前額リフトが必要となる場面が増えるからなのかもしれません。

眉下切開と前額リフト:まぶたのひきつれとくぼみについて

前額リフト後の相談で、まぶたのひきつれやまぶたのくぼみがとても多いことにいつも驚かされています。でも、眉下切開で上手くまぶたを扇状にのばして丁寧に施術すると、ひきつれやくぼみは出にくいです。

前額リフトでもまぶたを扇状に上手く伸ばせばいいのではないか?ですって??単純に距離も問題です。

近くで神経質に引っ張る方向を考えながら中縫いも皮膚縫いも1針1針丁寧に縫ってゆくのと、生え際や頭部のようなはるかに遠くから無理やり引っ張るのでは、どちらのほうが変なひきつれが出にくいのか最初っから答えが出ているようなものです。

笑えないのは、眉下切開を外側だけに偏って切って縫うと、外側にまぶたが引っ張られて、まぶたがひきつれます。

このような場合には距離が近いからでしょうか?前額リフトによるひきつれよりもかえって目立つことになります。

まぶたのひきつれについて考えてみても・・眉下切開を上手く行うことができなければ、前額リフトの出番が増えるということに他ならないですよね。

前額リフトでのまぶたのひきつれ
外側だけの眉下切開によるまぶたのひきつれ

でも、まぶたのくぼみについては眉下切開のほうがくぼみません

手や指で眉毛を上に持ち上げてみたときとソックリなイメージで前額リフトではまぶたがくぼみます

反対に眉下切開ではまぶたの皮膚を切り取って縫うので、まぶたはテント状にピンっと張ってまぶたのくぼみが減ることになります。

前額リフトでのまぶたのくぼみ

 

眉下切開と眉上リフト・眉上切開との比較

眉上リフトの効果については前額リフトのところで、効果を出したいところから近ければ近いほど効果が得られると散々書いてきましたので、眉下切開と眉上リフトとの比較でも推して知るべしですよね。

そして、眉上リフトでもヒキツレとくぼみの相談が多いです。むしろ前額リフトよりも程度がひどいのは手術操作の部位が近いからでしょうか?

眉上リフト最大の欠点は傷跡が目立つことです。わたくしも顔面神経麻痺で眉毛がひどく下がっている人などに行いますが、ハッキリ言って眉下切開とは比較にならないほど傷跡が目立ちます。

眉毛のない人の眉下切開よりもひどく目立つので、眉毛の影にかくれないから傷あとが目立つと言う理屈だけでは説明できません。

眉上リフトは顔面神経麻痺で左右非対称が強い人以外にやってしまうと必ず怒られる手術だと思われます。おおよそ美容外科向きの手術ではありません。

眉上リフトの傷跡

次回は眼瞼下垂の手術などと眉下切開について

今回は前額リフトや眉上リフトについて眉下切開との比較で考えてきましたが、まぶたのたるみをまぶたでじかに切り取るような手術のほうが効果を感じやすいことは間違いなさそうです。

次回は眼瞼下垂の手術などと眉下切開について考えてみたいと思います。

 

 

眉下切開についてはこちら
https://www.problem-eyelid.net/

上まぶたのたるみ 総論/まぶたのたるみ(Part1)

眉下切開に関するよくある質問