溶ける糸のフェイスリフトのイメージ戦略

溶ける糸のフェイスリフト

溶ける物って、溶けて無くなってしまうわけですから、リピート買いしてくれますよね。だからお金儲けになるんです・・

そのため、多くのクリニックやメーカーが溶ける糸のリフトアップ施術（フェイスリフト）を長年にわたって宣伝してきたように思います。

「溶けて無くなります」「溶けるから安全です」というキャッチコピー的な宣伝文句が、異物が永遠に残ってしまうことに対する人間の潜在的恐怖心をあおったからでしょうか・・

「溶けない＝危険」とでもいうようなイメージが作られてしまったように思います・・

ですから、スプリングスレッドのような溶けない糸のリフトアップ施術（フェイスリフト）って、ぜんぜん流行りませんよね・・

では、溶ける糸のリフトアップ施術なら、絶対に安全なのでしょうか？

わたくしは、毎日のように糸のリフトアップ施術（糸のフェイスリフト）を行っていまして、以前は溶ける糸のリフトアップ施術もたくさん行っていました。

そのわたくしから見ても溶ける糸は非常にリスクが少ないように思えますし、感染したケースを見たことがありません。

でも、溶ける糸のリフトアップ施術を日本一行っている先生いわく、溶ける糸が感染し場合、ジクジクしても抜くことができず、本当に大変なのだそうです。

非常に長期間、赤黒く腫れあがったり、変に引き連れたり、糸に沿って線状に色素沈着したり・・本当に地獄のような状態かもしれません。

尚、スプリングスレッドのような溶けない糸のリフトアップ施術の場合、万が一感染した際は、感染した糸を１本抜くと問題がなくなることが多いです。

また、糸のリフトアップ施術・糸のフェイスリフトから話は変わりますが、ヒアルロン酸などの注入系治療や照射系たるみ治療は安全という雰囲気もあるように思います。

そして、「大金をかけて照射系たるみ治療やヒアルロン酸注入などを受けているのだから、他の人より老けていない、たるんでいない。」などと、自己暗示をかけている人も多いように思います。

でも、そのような治療を受け続けている人の中には、なんだか顔がむくんで見える・・という理由から、「体の調子が悪いの？」と周囲の人から本気で心配されたという方もいらっしゃいました。

それどころか・・「照射系たるみ治療を受けたら、かえって老けた」という話も意外と多く、中には弁護士さんと同伴で相談に来られたほど、深刻で気の毒な方もいらっしゃいました。

ここで、ヒアルロン酸注入のリスクについてお話します。

「ヒアルロン酸は時間が経つと吸収されて無くなるので、注入してもリスクは無い」と説明しているクリニックも多いようですが・・

実際はノーリスクではありません。

動脈塞栓という医者の間では有名なリスクがあります。「ほうれい線にヒアルロン酸を打つとよく鼻が腐るよね」という例のアレです。

実際は、鼻自体が腐るのではなく、片側の鼻翼（小鼻）の皮膚が腐るだけですが、だとしても、そのような症例に実際に遭遇すると非常に恐ろし気に見えるものです。

また、動脈塞栓で皮膚潰瘍や皮膚欠損が生じると、たとえ形成外科や創傷治癒の最新治療を行ったとしても、汚い傷跡が残ってしまう傾向にあります。

最近では、逆行性動脈塞栓というさらに恐ろし気な話もあります。これは、注入したヒアルロン酸が動脈を逆流して脳に入り、脳梗塞や視力障害・失明などを生じるというリスクです。

ヒアルロン酸を打ったら、半身マヒになったり、目が見えなくなったりするなんて、素人の方でしたら、なおさら誰も思いつきませんよね。

そのような因果関係がピンとこないような症状も、学会で情報提供されるようになると急激に報告が増えるように思います。

「今まで原因不明、他の病気が原因などと思われていたことが、実は美容施術が原因だったなんて・・」といった感じにです。

ヒアルロン酸についてのリスクは最近やっと学会で情報が出てくるようになってきたので、今後どんどん報告が増えるように思われます。

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