他の有名クリニックで刺青を 分割切除している途中の20代女性が来院されました。
(手術1回終了後)
「分割切除2回」と言われて、一度切除手術を受けたそうですが、
ツッパリ感とその形状に不満を持ったそうです。
以前、この方の同級生の方が、
当院で複数箇所の刺青除去治療をお受けになり、
その方の紹介で、当院へ来院されました。
以下は、やり取りです。
患者さん
「二の腕に棒が入っているように見えます」
境
「ドッグイヤーというものです。紡錘形切除を行うと必ず出現します。
ジグザグ切除でも上手く行わないと目立つこともあります。」
境
「刺青切除を受ける前、ドッグイヤーの説明はなかったのですか?」
患者さん
「なかったです。執刀医の先生は挨拶程度。
あとは、女性カウンセラーが事務的な話をしただけです」
「つっぱるし、棒が入っているように思えて ジグザグに縫い直してもらえないか、
もしくは、 2回目の手術で切除予定の刺青部位も含めて、
ジグザグ切除で切り取ってもらえないか相談にきました」
境
「ジグザグに縫い直すのは危険です。
すでにかなりの幅を切除されているかもしれません。
また、もっと切除すると、
ドッグイヤーが強調される可能性と傷跡が長くなる可能性があります」
「上手く縫われているし、
ドッグイヤーは待てば少し軽減しますので、半年程度待ってみるのも手です。
もし、当院で何かするのがご希望でしたら、
待ったあとにドッグイヤーを最小限に修正して、残った刺青の部分は削皮を行います。
いずれにしても、
手遅れはないので 半年前後は待って判断した方が良いと思います。
ご家族や近しい方が説明を聞きたい場合には、
また1時間かけて説明させてください」
どうも、われわれ形成外科医には、
半ば当然と思っているドッグイヤーは、
素人の方には棒が入っているように見えるようです。
刺青やタトゥーのようなものを切除すると、
縦横比が小さければ小さいほど、 真ん中がくぼんで両端が盛り上がり、
角か犬の耳のように見えます。
刺青・タトゥー除去についてはこちら
https://roppongi-sakai-clinic.com/guidance/tattoo/