刺青やタトゥーの植皮を受けたあとの相談もかなり多いです。

レーザー除去治療だけ、分割切除だけという考え方に疑問を持ち
刺青・タトゥー除去施術のバリエーションが多い良心的な先生方のほとんどが
小さな刺青・タトゥーは切除、
大きな刺青・タトゥーには植皮とおっしゃっています。

それに対して、刺青・タトゥーの削皮(皮膚剥削術・アブレーション)はというと、
こわい、傷がなかなか治らない、100%ケロイドになる
と3拍子そろったイメージが定着しているようです。

刺青・タトゥーの削皮(皮膚剥削術・アブレーション)で
いい結果を出している医療機関が少なすぎるということでしょう。

しかし、丁寧な刺青・タトゥー削皮は、
とても良い結果を出せることが多いのです。

植皮はドナー(採皮部)といって
植えるための皮膚を取った部位にも傷痕ができます。

また、一旦血流の途絶えた組織を移植するため、
接ぎ木のような手技です。

生着しないことも多く、
溶けたり腐ったりして植え直すことも多く、
どんどん皮膚を取った場所の傷痕が増えて行きます。

メッシャーという機械を通すと、生着率は良くなるのですが、
見た目がメッシュ状やウロコ状とも表現される独特の幾何学模様となります。

「ネット上の情報などにメッシュ状やウロコ状に見えることもあります」
「数年かけてきれいになっていきます」
などと、もっともらしいことが書かれているのですが、

わたくしは、もともと形成外科で熱傷専門医でして、
広範囲のやけどの治療として、この手技をたくさん行っていましたが、

メッシュ植皮がメッシュ状やウロコ状に見えなかったことは一度もありません。
100%メッシュ状やウロコ状に見えます。

数年たってきれいになったということもありませんでした。
数年というのは怒りが治まって
心が受容できるのを待っているということでしょう。

メッシュ植皮は受けてはいけません。

最近、パッチ植皮と言う言葉もよく聞かれるようになりましたが、

パッチ植皮も実はメッシュ植皮と長所も短所もソックリです。

広い一枚のシート状の植皮よりも生着率はいいのですが、

敷石や石垣のような独特な雰囲気になってしまいます。

メッシュ植皮よりは少しマシと言う意見もありますが、

現実的にはメッシュ植皮を作成するための器械であるメッシャー

を持っていない医療機関が行っているだけなのかもしれません。

パッチ植皮もメッシュ植皮も「自分で入れたんでしょ?」
的な医者の気持ちが強く出ている手技です。

墨をとることだけを考えている手技です。
とても汚く、痒く、突っ張る。

何年たっても改善しない・・・
デメリットばかりです。

メッシュ植皮やパッチ植皮を受けるくらいなら、
何もしない、治療しない、隠し通す

ということの方がずっと良いと思います。

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メッシュ植皮のあと。