最近、あちこちで、
まるで「冷やし中華始めました」かのような雰囲気で
「刺青除去の削皮始めました」的な文言が踊っていますが
なかなか刺青除去の削皮を上手くできる人は出てこないと思います。
わたくしが若いころには
やけどの患者さんがたくさんいました。
流通の進歩によって
製造業は人件費の安い国に逃げ出し
ひどいやけどは激減しましたし、
また、長年の啓蒙活動によって
子供さんのやけども減った。
やけどの画期的な治療も広く普及して
やけどの手術(植皮や削皮)自体がまるで昔の十分の一になったように感じます。
若い先生方が昔のように
やけどの手術で全身のあらゆる部位の皮膚を
土日もなく毎日のように削って(削皮して)
皮膚を植える(植皮する)ということもなくなりました。
やけどの専門の医師ですら
削皮のための手先の感覚を会得することができなくなっています。
やけど治療で体のあらゆる部分を削ったことがないのであれば、
刺青除去の削皮がそんなに上手くなることはないと言えるでしょう。