ケロイド体質ってどのようなものでしょうか?
臨床の現場では、自己申告による
「にせのケロイド体質」が多いように思います。
「昔、自転車でこけた時の傷跡が目立っているのですが、
ケロイド体質でしょうか?」
「若いころの盲腸の手術跡が汚いのですが、
ケロイド体質でしょうか?」
「帝王切開の傷跡が盛り上がっているのですが、
ケロイド体質でしょうか?」
医者はそのような質問を受けることがあります。
その時、真正直に
「ほかの部位にケロイドが自然発生していない場合には
ケロイド体質とは言えないでしょう」
「手術やけがなどではなく、
ほとんどいきなりケロイドが出てきたというのでなければ、
ケロイド体質ではないのではないでしょうか?」
といった真面目な意見を言う医者は意外に少ないものです・・
「そうかもしれませんね」
と言った方が、
手術跡が汚い場合の保険になりますから、
都合がいいものです・・
自分のせいではなくて、
相手の体質のせいにできるのですから、
医者の立場では楽です。
刺青やタトゥー除去の場合は特に
患者さんの体質によってケロイド状になるケースは1%以下
と言ってもいいくらい非常に少なく・・
ほとんどが医者の責任であることは明らかです。
本当は大きな刺青やタトゥーを切除してしまい、
皮膚が引っ張られ続けるためにケロイドになっている
というケースが99%です。
また、刺青やタトゥーの削皮の場合も、
深く削りすぎて真皮の残りが少なくなってしまうと
張力(テンション)に抗する力がないので
必ず肥厚性瘢痕(ケロイド状)になります。
繰り返します。
特に刺青やタトゥー除去の場合
肥厚性瘢痕(ケロイド状)は、
患者さんの体質によって生じる
というケースは非常に少ないものです。
医者が作り出している現象である
ということはあまり知られていません。
世田谷の緑。