刺青・タトゥー除去治療相談では、
「切るのが一番早いんですか?」と、よく聞かれます。

それに対する回答ですが、

「ごく小さな刺青やタトゥー以外では、切除が一番遅いです」

「大き目の幅を切り取ると、たとえ10回に分割して切ったとしても、
皮膚はのびませんので、永遠に張力がかかり続け、
結果として、赤黒く幅広い傷跡になります。
場合によっては元の刺青やタトゥーの形に似た傷跡になります」

「そして、幅広く切除すると、永遠に現在進行形に張力がかかり続けるため
通常、傷跡が治まることはありません」

「傷跡がひどいのは体質です」というような
分かりにくいごまかしの言葉ではなく、単純です。

切り取った幅に比例してケロイド状になります。
単純明快の極みです。単純な計算です。

患者さんの体質が原因であることはまずないと考えてよく
そのほとんどが医者の責任です。

刺青やタトゥーの切除後に「テープを3年貼ってください、5年貼ってください」
などと言われることもあります。

大き目の刺青・タトゥー除去の分野では間違いなく、切除が一番時間がかかり、遅い治療です。

 

紡錘型切除_6