わたくしが物心つく前、研修医の頃、
漠然とある疑問がありました。

(あんたは一体いくつで物心がついたんだい?
と、突っ込みどころ満載かとは思いますが・・)

その疑問とは・・

〇〇先生が手術した患者さんはみんな調子がいいのに、
▲▲先生が手術した患者さんはみんな・・・
どうして地獄のようにドロドロなの??

といったことでした。

でも・・・、
子供ごころ(研修医とは子供のようなものですよね)にも
“口に出してはいけない”と、分かっていました。

そのような質問をしたところで、どうせ大人は、
「どうしてだろうね?」と、
こちらが墓穴を掘ったり、地雷を踏んでくるのを
じっと待ち構えるに決まっています。

「あの研修医はこんなことを言っていたよ」
と、酒の肴にして告げ口したり・・・

場合によっては・・・
胸にしのばせた録音機にスイッチを入れるかもしれません。

今だから断言できます。

手術結果というものは、執刀医によって大きな差があります。
まさに、マイナス100点~プラスの120点まで。
天国から地獄まで。

外科医の差は、野球選手に例えると、草野球から大リーグまで。
サッカーに例えると、草サッカーからメッシまで。
飛行機では、紙飛行機から最新鋭の戦闘機まで。

それほどに差がある職業なのです。

でも、このことが明らかになれば・・・
いろんな人が困ります。

ですから、誰も言いません。
タブーです。

手術が不得意な医師だけでなく、
得意な医師であっても、

「あまりやりたくない手術を部下に任せることができなくなる」
などの理由で困ったり・・・

また、チェーン展開しているような大手の場合、
ある手術を得意としている医師がいる分院にばかり
その手術が集中したら困るでしょう・・・

大学や大きな総合病院などでは、
若い医師の実践トレーニングなど
医学教育にも大きな支障や弊害があるかもしません。

しかしながら、地方にお住まいの方は、
うすらうすらこの事実に気付いていたとしても、
「医師によってクオリティーに差があるわけがない」
という都市伝説を信じたがるものでしょう。

だって・・
地元の病院の方が近くて便利だから・・・

地元で済ませられるのなら、その方がラクだしありがたい。

医療機関や執刀医によって、あまりにも差が激しいのなら、
遠くまで行かないといけなくなる。

そしたら、いろいろめんどくさい。
ロビーでの待ち時間、カウンセリング、手術するまでの待つ期間、
すべてがいろいろ長くなる・・・

だったらいっそ信じたい。
もしだめでも・・・寿命です・・と最後まで信じたい。

だって、誰だって耳障りの良いものが好きだし・・
不便より、便利の方が好きだから。

 

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六本木境クリニックが入っているザ・ロッポンギトウキョウ を
下から見上げたところ。

40階建てはやはり非常に高い。