よくある質問
当院によせられるよくある質問をまとめましたのでご覧ください。
他院レーザー治療後の削皮について
少し話がそれますが、先日、都内の女医さんが六本木境クリニックの刺青・タトゥー除去治療について相談に来られました。
その女医さんは、ご自分のクリニックにピコレーザーを導入していて、ピコレーザーで刺青・タトゥー除去治療をされているそうですが、「刺青やタトゥーの除去治療に関しては従来のレーザーとの差を感じない」とおっしゃっていました。
さらに、「ピコレーザーは機械の値段が高かった分、患者さんからたくさんお金をとらないといけない・・」ともおっしゃっていました。
レーザー後の水ぶくれについて
つぶれたり破れたりして汁が出てきたら、ラップかハイドロサイトやキズパワーパッドなどでカバーしてください。2週間くらいカバーした方が良いことが多いです。
ちなみに、QYAGレーザーよりもルビーレーザーの方が水ぶくれ(水泡)になりやすいです。
刺青・タトゥー除去治療でレーザーを強く当て過ぎると、肥厚性瘢痕や色素沈着・色素脱失になりやすいです。このことは、削皮(皮膚剥削術)後のレーザーに限ったことではありません。
濃い色の刺青・タトゥーや深い刺青・タトゥーに対して、削皮(皮膚剥削術)を行わずにレーザーだけで無理やり除去しようとすると、何年かけて何十回照射しても「皮膚が凸凹でまだらになっただけ・・」などといった結果になりかねません。
濃い色の刺青・タトゥー、深い刺青・タトゥーというものは、一般の方が想像するよりもずっと多いです。海外で入れた極浅のタトゥー以外は、ほとんどがそうだと思っていただいていいでしょう。
ピコレーザーだと簡単に消せる?
1回でこんなに薄くなっているので3回で十分でしょう。3回でこのくらいだったら5回で消えるでしょう。などと言った記載は結果を何も保証していないので要注意です。
モニター写真はたくさんあって、その中であまり悪い結果はネット上には出せませんので、ネット上に出てくる写真はかなり厳選していると思います。
ネット上のモニター症例写真のなかで、真ん中よりも少し悪い結果がピコレーザーをたくさん受け続けて、もうやめようとあきらめた後のご自身の結果に近いのかもしれません。(平均的な最終結果はそのようなものだと思います。)
育毛治療の終了はあきらめがついた時だと言われていることと似たような話ですよね。
本当に刺青やタトゥーのレーザー除去治療をたくさんされている先生が、まさに似たようなことを言われていました。
刺青やタトゥーにはもともと墨を入れたときの傷跡もあって、その傷跡はレーザーでは消えませんので、墨が完全にゼロになったとしても、傷跡が浮かび上がって気になることが多いといいます。(この意見はピコレーザーをたくさんされている先生が講演で実際にお話しされていた内容です。)
それどころか、どのような高性能のピコレーザーでも、浅いところの墨にしか効果がありませんので、墨の深い部分は残ります。墨が深くからじわーっとしみ出し続けますので、レーザーで浅い部分の墨がゼロにできたとしても、薄くなっただけに見えることも多々あると思われます。
レーザーによる刺青・タトゥーの除去治療は消すための治療とは言い難く、薄くするための治療だとよく言われています。
削皮の代替案
タトゥー除去治療を検討しています。六本木境クリニックの削皮(皮膚剥削術)を希望しているのですが、地方に住んでいるため、六本木まで通うのが大変です。他に何か代替案はありますか?
-以上-
わたくしは、刺青除去・タトゥー除去療の良い治療は、六本木境クリニックの削皮(皮膚剥削術)だと思っています。
代替案と言いますか・・次善の策としては最新のピコレーザーかとは思います・・
しかしながら、他院でピコレーザーを受けた方からの相談も増えてきていまして・・その患者さん達の様子を見ていますと、たとえ最新のピコレーザーであっても、数年間ずーっと照射しても消えないことが多々あるように思えてなりません。
ピコレーザーは「大きな刺青やカラフルなタトゥーでも、あっという間に消える」などと、まるで魔法か何かのように・・期待感をふくらませる宣伝をしていることがありますが、そのような宣伝文句を真に受けてしまうと、「ガッカリだよ・・」という結果も十分あり得るでしょう。
案外・・一番いいことは刺青やタトゥーをあえて除去せずに、隠し通すということかもしれません。
キレイに早く消せる?
どのような刺青・タトゥー除去治療であっても、刺青やタトゥーをキレイに早く消すことはできません。ピコレーザーも例外ではありません。
刺青・タトゥー除去のネット情報を眺めていると、事実とは大きくかけ離れていることが書かれているように感じます。
たとえピコレーザーであっても「素早くキレイに、消せる、早く消える、傷跡ができない、キレイな肌を取り戻せる」ということはできないでしょう。そのような安易なものではないはずです。
刺青やタトゥーには墨を入れた時にできた傷跡が除去治療の前からすでに存在しています。ですから、ピコレーザーのように性能の良いレーザーを使って、仮に魔法のように墨が消えたとしても、墨が薄くなるにつれて、刺青やタトゥーと全く同じ形の傷跡が浮かび上がってくるものです。
そのため、たとえ高性能のピコレーザーを使って、刺青やタトゥーの除去治療を行ったとしても、膨大な治療回数や治療期間がかかるでしょうし、ただ単に薄くなるだけでしょう。その上、たとえピコレーザーであっても、打てば打つほど傷跡は増えていきます。
ピコレーザーで有名な先生も、患者さんに直に説明する時には、「完全に墨が取れても、墨を入れた時からもともとあった傷跡が浮かび上がってきますよ」と説明しているそうです。「消えたと感じるかどうかはあなた次第です」とはさすがに言ってはいないと思いますが・・
また、医療で物販のように安さばかりを売りにするのは大間違いだと思います。物販では、全く同じ製品の値段を比べることができますが、医療ではそのようなことはできません。刺青・タトゥー除去治療のように非常に難しい治療・手術では、治療方法や施術する医師によって結果が大きく異なるものです。
1円と1万円が同じお金だというほど大きな差があると思います。安さだけにつられて受けるととんでもない結果になって、その後の仕事や生活に支障を来す恐れがあります。皮膚は買えませんので、価格を判断基準にするのはおかしなことだと思います。
ここまでは否定的なこと中心に述べてきましたが、ごくごく浅く小さな刺青やタトゥーでしたら、ピコレーザーや切除術でも、例外中の例外として、ひょっとしたら早くキレイに消えるのかもしれません。
ピコレーザーなら消えた?
この質問は、手首の文字タトゥーに対して削皮(皮膚剥削術)を行い、削皮(皮膚剥削術)後にタトゥーがかなり薄くなった状態の時にいただきました。
「確かに削皮(皮膚剥削術)を受けて良かったです・・まあまあの結果だと思います。
これなら・・どこで露出してもバレることがなさそうです。」
「そうですよね。刺青・タトゥー除去治療とは、どんなに良い治療でも50点を取れないというほど難しい治療ですが、これは誰が見ても70点以上だと思います。実際、六本木境クリニックの刺青・タトゥー削皮(皮膚剥削術)では、肘から先(前腕)、膝から下(下腿)では、驚くほど良い結果が多数出ています。
でも、残念なことに、刺青やタトゥーが一番多く入れられている上腕(二の腕)は、一番良い結果が出にくいです。」
「逆に初めっから最新のピコレーザーだけ受けていたら、消えていたということはないんでしょうか?」
「最新のピコレーザーであっても、ピコレーザー単独治療の場合は、刺青やタトゥーが消えることはないと思います。刺青やタトゥーには墨を入れた時からすでに傷跡がしっかりと存在しています。レーザーだけだと墨が完全に取れたと仮定しても、その傷跡がハッキリと浮かび上がってきます。実際にピコレーザーで有名な先生はそのように説明していると学会でおっしゃっていました。医者が消えたと思っても、受けた患者さんが消えたと思えなければダメですよね。
刺青・タトゥーのレーザー除去治療の場合、たとえピコレーザーのような高性能のレーザー機器を使ったとしても、受けた患者さんが消えたと思うことはなかなかないでしょう。しかも、このような少し盛り上がった文字タトゥーの場合は、尚更、レーザー治療だけでは患者さんが消えたと思うことは難しいでしょう。
文字タトゥーの除去治療では、削皮(皮膚剥削術)ですと、このような感じにぼやーっと薄くなってほとんどわからなくなりますが、レーザー治療ですと、かえって傷跡が文字そのままの形にクッキリ目立って、読むことができていたでしょう。
削皮(皮膚剥削術)の場合は、傷跡自体は増えるのですが、その傷跡で文字がごまかされて見えにくくなります。
ピコレーザーは痛くない?
最新のピコレーザーは、従来のレーザーと比較すると痛みが少ないということでしょうか?
わたくしも当初は、そのようなイメージを持っていましたが、
実際にピコレーザーの照射について、たくさん経験がある先生方の講演を聞いても、他院でピコレーザーを受けた後に六本木境クリニックに相談に来られた患者さんの話を聞いても・・ぜんぜんそんなことはないようです。
いろいろなレーザーを打った経験のある先生方や従来のレーザー治療もピコレーザーによる治療も両方受けたことのある患者さんの話によると最新のピコレーザーであっても激痛と言えるほど十分に痛いようです。
このことを裏付ける話として、ピコレーザーによる刺青・タトゥーの除去治療を受けたところ、従来のレーザー治療のように
皮膚が膨らんで凸凹になったという患者さんが相談に来られています。
ピコレーザーであっても皮膚がやけどを起こして盛り上がったという事実もありますので、どう考えてもメチャメチャ痛いと言えます。
ピコレーザーではキズを残さない?
なんと・・
ピコレーザーのPR広告には、「素早くキレイに」というキャッチフレーズまでありますね。
タトゥー・刺青のレーザー除去は大変な場合には10年100回というイメージです。
もちろんピコレーザーのような最新型のレーザーでも例外ではないでしょう。
仮にピコレーザーで傷跡がほとんどできないと仮定したとしても、
刺青やタトゥーというものは、彫師さんがハリを刺した時にすでにその傷跡ができています。
ピコレーザーで傷跡をほとんど増やさず、刺青やタトゥーの墨を魔法のように消すことができたとしても、今度は元々あった傷跡が浮かび上がったように見えて目立つようになりますので、傷跡ができたと思うことになります。
六本木境クリニックに相談に来られたピコレーザー後の方を診察していると、「ピコレーザーでも皮膚が盛り上がった」
と言う方がほとんどですので、傷跡が増えないということではないようです。
ピコレーザーを受けたが、ぜんぜん納得できない。という相談が多いですし、
つい最近も、「ピコレーザーの症例写真を見たが、いい結果があまりなかったため、六本木境クリニックの削皮について
話を聞きに来ました。」という30代女性が来院されました。
エルビウムレーザーについて
でも、7年半にわたって常に刺青・タトゥーの除去治療後の相談を受け続けてきましたが、わたくしはエルビウムレーザーによる削皮は、要注意のレーザー除去治療だと思っています。
もちろん、炭酸ガスレーザーや電気メスによる刺青・タトゥー除去治療の方が悲惨ですが、炭酸ガスレーザーや電気メスでの除去治療は、医者だけでなく、患者さんからももう古いと思われていますので・・
「エルビウムレーザーを導入しては?」とメーカーさんが営業に来るたびに、苦言を呈しています。
理由は、かなりひどい状態の方がいまだに相談に来られるからです。
一番最近では、他院で前腕のタトゥーをエルビウムレーザーで削られたという20代の女性が相談に来られました。
3か月経ってもキズが治っていなくて、臭い汁が出続けて・・地獄のような目にあっていました。
このようなケースでは、たとえ傷口が治ったとしても、ガチガチの赤黒く固い傷跡になって、かゆくて、引き連れて・・日常生活やお仕事にも支障が出ます。
また、その傷跡の赤黒さとエグさは、タトゥーよりもかえって目を引くかもしれません。
また、前腕から手首はリストカットが非常に多い部位ですので、刺青・タトゥー除去治療を受けて前腕に傷跡ができた場合、リストカットの治療後だと誤解されがちです。
また、二の腕(上腕)は、刺青やタトゥーが非常に多い部位ですので、たとえ除去治療を受けて、刺青やタトゥーが除去できてもその部位に傷跡があると刺青やタトゥーの除去治療後だとバレてしまいます。
こうなると・・高いお金を支払って、痛い思いをしてまで、なんのために刺青やタトゥーの除去治療を受けたのか分からなくなりますよね。
レーザーで削る?
ホクロなどの小さな範囲の場合は、エルビウムレーザーや炭酸ガスレーザーの照射では近くの表皮細胞が遊走してくる現象があって、深く削られてもひどい目にあうことはほぼありません。
しかし、ある程度の範囲を削られてしまうと、その面積に比例するどころか相乗的にどんどんリスクが上がって行きます。
そこそこの面積を深く削られるとメチャメチャひどい目にあいます。
先日も他院でタトゥーをレーザーで削られたと言う20代女性が相談に来ました。
エルビウムレーザーで削られて、3か月の間、生傷で臭い汁が出続けて、その悪臭と服の汚れで大変だったそうです。
レーザーで削ると、ある意味盲目的に削ることになりますし、底面に熱損傷が生じますので、ほぼ深く削れてしまいます。
それに対して、六本木境クリニックの削皮の場合は、拡大鏡でジックリ見ながら、手作業で刃物を使って時間をかけて丁寧に削っています。
この方法は適切な深さで皮膚を削ることができると言えるでしょう。
長くなりましたが、レーザーでの削皮・剥削・アブレーションは顔のような血流の良い場所の小さなホクロなどに対してはキレイな結果となるでしょう。
でも、タトゥーや刺青に対して似たようなことを行うとがひどい目にあいます。
具体的には非常に長い期間、傷が治らず、臭い汁が出続けて、地獄のような目にあうと言えますし、最終的に赤黒くカチカチに盛り上がったケロイド状の傷跡になります。
男性の場合、タトゥー・刺青除去で、「見かけはどうでもいい」と言うかたがいらしゃいますが、ほとんどの場合、見かけと症状は比例します。
赤黒く盛り上がったケロイド状の皮膚ではかゆみもヒキツレ・ツッパリ感も強く、日常生活やお仕事にも重大な影響が生じます。
タトゥー・刺青除去の最新治療
そもそもタトゥーや刺青は取れないように入れられています。そのタトゥー・刺青を無傷できれいに完全除去できるような・まるで魔法のような方法が出てくる可能性はどんなに待ってもゼロ%だと思います。また、どのような分野のどのようなことでも熟練した職人の手作業に勝るものはないと言われています。
わたくしが日々こだわり続けて行っている細かい手作業での削皮に及ぶ治療は存在しないのではないでしょうか。また、実際に目で見て、肉眼的に目立ちそうな墨の濃さ・色の部分を細かい手作業で重点的に時間をかけて、じかに削り取る方法は本当に理に適っていて、他の治療法に置き換えることができないように思います。
刺青・タトゥー除去の最新レーザー
ピコレーザーだと刺青やタトゥーが、本当に無傷でキレイに消えるのでしょうか?
この傷跡が消えることは絶対にありません。
また、刺青やタトゥーはレーザーを打てば打つほど傷跡が増えるものです。傷跡ができないような治療は効果もゼロで、傷跡ができない刺青・タトゥーの除去治療は存在しないと言えるでしょう。実際に学会でピコレーザーのアフター写真を見ていても刺青やタトゥーの一部がケロイド状に盛り上がっている症例があります。
また、従来のレーザーと同じように途中経過のようなアフター写真しか学会でも発表されていません。もちろん、ピコレーザーは最新の機械なので、どこのクリニックでも使用経験が浅く、アフター写真が途中のように見えるといった感じ方もあるかもしれません。しかし、わたくしは学会に出てくる写真で途中経過のようにしか見えないというのは、やはり、そこは学会ですから・・チャンピオン症例(たくさんの中から選んだ最も良い症例)を出しているはずです。
ですから、従来のレーザーの結果よりもいい結果が出ていると仮定しても、以前からあるレーザーでの刺青・タトゥー除去の特徴から抜け出すことはできていないということだと思います。レーザーにはレーザーの特徴があり、このことはどれだけ技術革新がすすんでも変わらないのだと思います。車が空を飛べないように、どんなに技術革新が進んでもレーザーにはレーザーのいかんともしがたい特徴があると言えるでしょう。
レーザーの回数
最近では少し削り足りないくらいで、追加のレーザーが多めにかかった人が結果が良いように感じています。
レーザー単独治療では10年100回でも、ご自身から見れば刺青やタトゥーが取れたように思えないかもしれませんが、
削皮後のレーザーでは刺青・タトゥーが消えたように思えることが多いようです。
回数は1〜5回程度とお考えください。もちろんまれには、レーザーがいらない方もレーザーが10回かかる方もいらっしゃいます。