わたくしのブログは持論です。
でも、わたくし個人の意見だからといって
見過ごすことはできない内容であると断言できます。
見過ごすことはできない内容であると断言できます。
わたくしが自信を持って先輩方に意見を述べたとしても、
それって所詮、君の持論でしょ!
どうせまた偏った意見なんでしょ!
どうせまた偏った意見なんでしょ!
ブログを読むと個々の事例ばかりじゃないか・・
個々の事例を強調して取り上げて、
あたかも一般論のように専門家が述べてもいいの?
個々の事例を強調して取り上げて、
あたかも一般論のように専門家が述べてもいいの?
個々の事例を一般化してはいけないというのは
科学の大原則じゃない?
科学の大原則じゃない?
などと・・
堅苦しいことを言われる諸先輩方もいらっしゃるかもしれません。
また、実際、そう思われているかもしれません。
堅苦しいことを言われる諸先輩方もいらっしゃるかもしれません。
また、実際、そう思われているかもしれません。
しかし、先輩方の中には
「君の方がたくさんタトゥーや刺青の除去治療をしているだろうから」
と、まじめに聞いてくださる方もいらっしゃいますし、
「君の方がたくさんタトゥーや刺青の除去治療をしているだろうから」
と、まじめに聞いてくださる方もいらっしゃいますし、
たとえ意見が正反対でも
「君の方がたくさん刺青・タトゥー除去治療をしているし
いい結果も出しているようだから・・また、教えてよ」
と言ってくださる方もたくさんいらしゃいます。
「君の方がたくさん刺青・タトゥー除去治療をしているし
いい結果も出しているようだから・・また、教えてよ」
と言ってくださる方もたくさんいらしゃいます。
今回、ある開業医の先生(先輩)から、
「テレビで解説する仕事があるので、
タトゥーや刺青の除去治療について、簡単に解説してほしい」
タトゥーや刺青の除去治療について、簡単に解説してほしい」
と、ご依頼がありました。
以下、わたくしがその先生にお送りした一般的な解説です。
【Q】
近日中にテレビ収録があります。
近日中にテレビ収録があります。
タトゥーや刺青除去の話で、
レーザー・切除・植皮・削皮について解説をします。
レーザー・切除・植皮・削皮について解説をします。
植皮と削皮について、
メリット・デメリット、値段、傷跡がどの程度残るのか、
ざっくり教えてください。
メリット・デメリット、値段、傷跡がどの程度残るのか、
ざっくり教えてください。
【A】
刺青・タトゥー除去は、基本的に保険が利きませんので
自費診療です。ですから、すべて高額です。
刺青・タトゥー除去は、基本的に保険が利きませんので
自費診療です。ですから、すべて高額です。
でも、明らかに適正な金額というものがあると思われます。
他の医療機関と比較して、金額があまりにも高い場合には、
「不得意なので、できればやりたくない」
と、暗に意思表示しているのかもしれません。
「不得意なので、できればやりたくない」
と、暗に意思表示しているのかもしれません。
逆に、あまりに安い場合には、
刺青・タトゥー除去治療におけるリスクを知らない、
リスクを認識していないという可能性もあります。
刺青・タトゥー除去治療におけるリスクを知らない、
リスクを認識していないという可能性もあります。
リスクというものは、
強く認識していなければ回避できるものではありません。
知らない・認識していないというのであれば、
危険極まりないと言えるでしょう。
強く認識していなければ回避できるものではありません。
知らない・認識していないというのであれば、
危険極まりないと言えるでしょう。
また、刺青・タトゥーのレーザー除去治療は、
海外で入れられた浅くて色の薄いタトゥーには
効果的な場合があるようですが、
濃い色の刺青・タトゥーには、
何回やっても消えることがなく、絶望的といえるでしょう。
海外で入れられた浅くて色の薄いタトゥーには
効果的な場合があるようですが、
濃い色の刺青・タトゥーには、
何回やっても消えることがなく、絶望的といえるでしょう。
最新のレーザー機器(ピコレーザー)であってもほぼ同じです。
ただ、切れ味は良くなっているため、
従来のレーザーで3年がかりで30%になっていたのが、
2年で20%の色にできるといったイメージです。
ただ、切れ味は良くなっているため、
従来のレーザーで3年がかりで30%になっていたのが、
2年で20%の色にできるといったイメージです。
でも、ほとんどの場合、
10年かけて100回受けても0%にならない
というのが刺青・タトゥー除去レーザーの
最大の欠点と言えるでしょう。
10年かけて100回受けても0%にならない
というのが刺青・タトゥー除去レーザーの
最大の欠点と言えるでしょう。
基本的には、消すのではなく、
あくまで「薄くする」治療という認識で間違いないでしょう。
あくまで「薄くする」治療という認識で間違いないでしょう。
大き目の刺青・タトゥー除去治療では、
「切除」が一番危険です。
「切除」が一番危険です。
皮膚はほとんど伸びませんので、
何回に分けて分割切除したところで無意味です。
何回に分けて分割切除したところで無意味です。
刺青やタトゥーの分割切除後、
痛みやしびれ、タオルでギューっとしばったような違和感が残ったり、
傷が裂けて出血して、巨大な生傷になって、
半年くらい膿が出続けているという人もいます。
傷が裂けて出血して、巨大な生傷になって、
半年くらい膿が出続けているという人もいます。
また、大き目の刺青・タトゥーに対する「切除」治療には、
もうひとつ問題があります。
もうひとつ問題があります。
このことは、あまり知られていませんし、
刺青やタトゥーの切除をたくさん行っているクリニックでさえ、
認識していないかもしれません。
刺青やタトゥーの切除をたくさん行っているクリニックでさえ、
認識していないかもしれません。
刺青やタトゥーの切除のように
ある程度の幅の皮膚を切除すると、
中縫い下縫いの糸が表面にどんどん出てきますので、
糸が出てきては感染が生じるといったことが、
数年間にわたって繰り返し続きます。
中縫い下縫いの糸が表面にどんどん出てきますので、
糸が出てきては感染が生じるといったことが、
数年間にわたって繰り返し続きます。
この場合、常にジクジクと臭い汁が出続けるため、
非常に大変なようです。
非常に大変なようです。
このような相談は、何もめずらしいことではなく、
非常に多いので、びっくりしています。
非常に多いので、びっくりしています。
植皮についてですが、
皮膚を植え直すことで、まるで刺青やタトゥーをリセットできる
とでもいうような響きがありますが、
皮膚を植え直すことで、まるで刺青やタトゥーをリセットできる
とでもいうような響きがありますが、
皮膚を植えつけた部分は、
なめし皮を張り付けたかのような独特な見た目になりますし、
なめし皮を張り付けたかのような独特な見た目になりますし、
皮膚を採皮する部分にも傷跡ができます。
つまり、刺青が入っていない部分(太ももなど)から
皮膚を採るため、その部分にも傷跡ができるということです。
つまり、刺青が入っていない部分(太ももなど)から
皮膚を採るため、その部分にも傷跡ができるということです。
他の刺青・タトゥー除去治療と比べて、
2倍の傷跡ができるということです。
2倍の傷跡ができるということです。
現時点での刺青・タトゥー除去治療では、
「削皮後にレーザーを照射する」という方法が、
圧倒的に良い治療と言えますが、
「削皮後にレーザーを照射する」という方法が、
圧倒的に良い治療と言えますが、
これも「上手く行えれば」という話です。
上手く行えなければ、ケロイド状になるようです。
上手く行えなければ、ケロイド状になるようです。
他院で削皮を受けたという方からの相談も多いのですが、
今のところ100%全員が酷いケロイド状でした。
今のところ100%全員が酷いケロイド状でした。
また、レーザーは無傷で刺青やタトゥーを消せる
という考え方は完全な間違いです。
という考え方は完全な間違いです。
刺青部分には、刺青を入れる際にできた傷跡(瘢痕)が
既に存在していますし、
既に存在していますし、
レーザーは熱傷を生じますので、
瘢痕がさらに増えることになります。
瘢痕がさらに増えることになります。
ですから、
レーザーによる除去でもかなりの傷跡が残る
というのが普通です。
レーザーによる除去でもかなりの傷跡が残る
というのが普通です。