最新のピコレーザーによる刺青・タトゥー除去の誇大広告
刺青やタトゥーは最新のピコレーザーでピコっと魔法のように取れるのでしょうか?
わたくしは、六本木境クリニックのブログやホームページのQ&Aなどに、「刺青やタトゥーをレーザーで除去することは非常に難しい」「最新・高性能のピコレーザーでも消すことはできないでしょう、消えないでしょう」と書いています。
でも、わたくしがそのように書いたところで・・「なにかと思ったら、ま~たまた悪口ですか。」「どうせレーザーの悪口言ってるんでしょ。」「ピコレーザーの悪口でしょ。」なんて言われるかもしれません。
でも・・
正直、わたくしの意見は、サッカーのボランチのように絶妙で、いい感じにバランスが取れているように思います。
最新のピコレーザーによる刺青・タトゥー除去治療を勧めているクリニックはたくさんあります。
そのようなレーザー押しのクリニックは「無傷で早く」「無傷でキレイに」「傷跡を残さず」「刺青やタトゥーが消える」「刺青・タトゥーをなかったことに」などと、どう考えても嘘としか思えない誇大広告をしている場合があるように思います。
刺青・タトゥー除去手術は危険なもの?
また、刺青・タトゥー除去手術はあたかも危険なものであるかのように思わせるための情報を意図的に流しているピコレーザー押しのクリニック・医師もいるように思います。
また、皮膚はそんなに伸びないので、大き目の刺青・タトゥーに対して分割切除を行うと、巨大な傷跡だけ残って、墨はほとんど取れません。痛みやしびれ・ヒキツレが残って、日常生活や仕事に支障を来す。とか・・(これは真実ですね・・)
植皮(皮膚移植)を受けると、周囲が額縁状になって、見た目がそんなにきれいじゃないし、植えるための皮膚を採った太ももなどにも傷跡が残る。もともと刺青やタトゥーが入っていないキレイな皮膚にもわざわざ傷をつけることになる。そもそも、別の部位から皮膚を取って移動すると、色合いや質感がぜんぜん違うため、何か他の動物の皮を無理やり貼り付けたような見た目になる。とか・・(これも真実ですね・・)
削皮(皮膚剥削術・アブレーション)で刺青やタトゥーを除去すると、何か月も臭い汁が出続けて地獄のような目にあった挙句、固くてガチガチのケロイド状なる。痒みもあって大変だ。一番の手抜き手術だ。とか・・(これは間違った情報です。少なくとも、六本木境クリニックの削皮の場合はこのようにはなりません。)
刺青・タトゥー除去手術におけるありとあらゆるリスク・欠点や誤解・嘘を都合よくブレンドして流布することで、ピコレーザーでの除去治療へと人が流れるように画策しているのではないでしょうか。
最新のピコレーザーによる刺青・タトゥー除去は無傷?
そもそも、「最新のピコレーザーは傷ができない」「ピコレーザーなら無傷で」といったキャッチコピーは、「刺青・タトゥー除去手術=NG」という考え方が前提に用いられているのではないでしょうか。
レーザー治療は手術と違って、施術する側にとって簡単です。機械の操作を習得するのに特別な修練期間を要しません。
そのため、多くのクリニック・医師達がレーザーによる刺青・タトゥー除去治療を行う傾向にあって、行うクリニックが多いほど、大々的に宣伝されていくように思います。
刺青・タトゥー除去治療を行っているクリニック・医師のほとんどがレーザー押しではないでしょうか・・
ということは、99%が手術反対ということですから・・多数決ではおおよそ勝負にはならないですよね・・
わたくしが最新のピコレーザーによる刺青・タトゥー除去治療の否定的な側面を多少語ったところで、しょせん、焼石に水・・かもしれません・・
でも、わたくしの意見はやっぱり、いい感じにバランスをとっているのではないでしょうか。
現に、他のクリニックでレーザーによる刺青・タトゥー除去治療を受けて「刺青やタトゥーが取れなかった」「しかも傷跡が残った」と、六本木境クリニックに相談に来られる方は多いです。最近は、最新のピコレーザーを受けた方からの相談も増えてきています。
どちらの言っていることが真実なのでしょうか?
刺青やタトゥー自体傷跡がある・最新ピコレーザーでも無傷ではない
刺青やタトゥーというものは、彫師さんが墨を入れた時点で、針を刺した傷跡ができています。この傷跡はレーザーを照射すればするほど増えていきます。
ですから、仮に高性能で傷跡を増やさないレーザー(おそらく最新のピコレーザー)があったとしても、治療を受けた人は「レーザーを受けたら、刺青(タトゥー)と同じ形の傷跡が浮かび上がってきた。」と言うことになるでしょう。
刺青・タトゥー除去治療は本当に大変な分野です。
最新のピコレーザーでも、無傷で素早く完全に「ピコ」っと刺青やタトゥーが取れるなんて・・あり得ないでしょう・・
刺青・タトゥー除去についてはこちら
https://roppongi-sakai-clinic.com/guidance/tattoo/