他院でヒアルロン酸を打った方が、
当院へ相談に来られました。
ヒアルロン酸を注入したところ、
ボリュームが欲しい場所にはボリュームがつかず、
欲しくない場所にボリュームがついてしまい、
しかも、不自然な感じだったため、
担当医に「元に戻してください」と相談したところ、
「注入したヒアルロンを溶かす薬もあるけれど、
蜂毒のような薬で、アレルギーも要注意なので様子を見ましょう。
どうせ3ヶ月~半年で溶けますよ」
と言われたそうです。
ヒアルロン酸注入の施術が思うような結果ではなかったため、
不信感からそう思っているのでは?とお聞きすると、
「いえ、間違いなく、
コロコロと硬いものが変な場所に残ってしまいました。
実は、2年前の施術です。今さら溶けないですよね」
という、驚きの答えが返ってきました。
ヒアルロン酸などの注入系治療には有名なリスクがあります。
ヒアルロン酸などの注入剤を
ほうれい線に打つと、鼻の皮膚が腐ったり・・
眉間に打つと、眉間の皮膚が溶けたり・・・
といった動脈塞栓という合併症は以前から言われています。
さらに、最近では、ヒアルロン酸などを注入すると、
動脈を逆流して脳に入ってしまう逆行性動脈塞栓という
脳梗塞や視力障害を引き起こすような
より重篤な合併症についても学会で報告されています。
逆に、同じ注射をするような治療であっても、ボツリヌストキシン注射の場合は、
量を間違えなければ比較的安全と言われています。
特に、ボツリヌストキシン注射は眉間のしわには最適です。
(眉間にヒアルロン酸などを打って、皮膚が腐ったらこわいですよね)
ですが、ボツリヌストキシン注射についても
眉間に繰り返して注射をしていると鼻に横しわが出てしまいますし・・
「額に打ったら怖い顔になった。
医者に相談したら、待てば戻ると言われ・・
半年たった頃に8割くらい戻ったが、
施術前と比べてまぶたのたるみがずっと気になるようになった」
「目尻に打ち続けたら、顔全体がたるんだ。
しまりのない顏になった」
といった相談もあります。
多くの医療人や患者さんが注入・注射系治療のことを
敷居が低いと考えているようですが、
どうも・・
注入・注射系治療は・・
ひどい目に遭いにくいというわけでもなさそうです。
世田谷で見かけた藤。