兵庫県の30代女性から刺青除去について質問がありました。
【Q】
刺青の除去を考えています。
大きさはだいたい5×3cmぐらいで、
前腕(手首の上)にあります。
黒以外の色も入っています。
私の刺青を短期間で除去できる方法と
おおよその費用は教えてください。
また、私は関西に住んでいるのですが、
カウンセリングと同じ日に手術を受けられますか?
【A】
刺青やタトゥーは新型ピコレーザーを
数年かけて何十回受けたとしても
消えないことが多々あると思います。
と言いますか・・
レーザーでタトゥーや刺青が消えることは
ほぼないと思っています。
このことはどのようなレーザーでも
似たようなものだと思います。
新型のピコレーザーの学会発表でも
「消えた」と言えそうな施術後写真は
ほとんど見たことがありません。
ですから、最新のレーザーであっても、
従来のものと似たような傾向にあると思います。
そもそも道具・機械というものは、
同じ範疇に属する物ごとに特徴がついて回ります。
車が空を飛べないように
レーザーでは刺青やタトゥーを
なかなか消せないのです。薄くはできますが・・
また、5×3cmくらいのタトゥーや刺青でも
切除はおすすめできません。
手首や前腕は、手や指に行く
大切な神経血管や筋肉やすじが走っていますので、
手の動きが悪くなったり、
痛みやしびれが残ったりする場合もあります。
よくある相談として、
手足の刺青・タトゥー切除を受けて
まるで紐で縛ったかのような
変な圧迫感・絞扼感が長期に残ってしまった
という恐ろし気なものがあります。
こういった場合、毎晩のように
手が腐る悪夢にうなされるかもしれません。
また、切除の傷跡は意外に赤黒くて目立ちます。
リストカットかリストカットの修正手術後のように
見えてしまいがちです。
ちなみに分割切除は高い確率で、
途中であきらめることになるはずです。
わたくしが毎日のように
刺青やタトゥー除去相談を受けていて
そう感じています。
赤黒く大きなミミズのような傷あとが
でっかく真ん中に残っただけで
刺青やタトゥーのほとんどが残っている
といった悲惨な人が大勢います。
一番、短期間で確実に刺青やタトゥーを
除去できるのは植皮かもしれません。
しかし、元の刺青やタトゥーと同じくらい
目立つ傷跡になる場合もあります。
植皮の傷跡は見た目が独特的です。
無理矢理、何か他の動物の皮でも
貼りつけたように見えることもあります。
また、植えるための皮膚を太ももなどから取るため、
刺青やタトゥーが入っていない部分にも傷がつきます。
このように大きな問題が複数ありますので、
一番早くて確実なのは間違いありませんが、
あまりお勧めできる方法とはいえません。
現実的には、削皮・剥削(皮膚剥削術)という
皮膚を削る方法が理想的であって、
その後にレーザーを行うのが最善と言えるでしょう。
ですが、削皮・剥削は非常に難しい手技です。
他院で削皮・剥削を受けて悲惨な結果となった方々が
六本木境クリニックに相談に来られています。
その全員がひどいケロイド状の傷あとになっていました。
中には肘が曲がらなくなってしまったという
大変悲惨な症例もありました。
しかし、六本木境クリニックでは手首の上の部分は
今のところ100%と言っていいほど、
ほとんどの方で比較的良い結果が出ております。
治療期間は追加のレーザーまで含めると
1年以上かかると思います。
おおよその費用は、
50万円から60万円くらいでしょうか?
診察してみないことにはハッキリしません。
カウンセリング後にしか
手術のご予約をいただいていません。
ですから、同日手術はありません。
本当に申し訳ありません。