前々回からの続きです。
わたくしの意見など・・
「君の持論でしょ?」
「どうせ偏ってるんでしょ」
「変な意見なんでしょ!」
と、他のお医者さんや諸先輩方は
思っているかもしれませんし、
実際、そう言われたりもしています。
でも、はたして本当にそうなのでしょうか?
わたくしのブログは全て、実際に美容医療の現場で、
患者さんからお聞きした意見を元に書いていますので、
患者さんの意見が100%本当だとすると
事実・真実が書かれているブログと言えます。
それでも、
「そもそも、
個々の事例を一般化してはいけないということは
科学の大原則じゃないのか?」
と、偉い先生方からお叱りを受けるかもしれません。
確かに、統計も取っていないのに、
一部の症例・事実・エピソードを元に
さも全体のことのようなイメージで書くというのは
全く話にならないということはよく分かっています。
でも、毎日、毎日、本当に深刻なお悩みの相談を受けたり、
まるで人生をかけているかのような
真剣な表情と向き合っていると
「情報発信しなければならない」
と、強い義務感にかられます。
毎日、手術で疲れた体に鞭打って、
朝から晩まで文章を書き続けています。
骨切りについてお話します。
わたくしが骨切りに否定的な意見を
書いているからといって。
骨切りの経験がなかったり、
骨切りに興味がないというわけではありません。
わたくしは出身医局が長崎大学形成外科でして、
当時の教授が骨切りばかりやっている方で、
骨切りの助手は結構たくさんやりました。
わたくしも含めて多くの若手が
「いずれは骨切りをやりたい」
と思うような雰囲気の医局でした。
でも、外来で骨切り後の患者さんをたくさん診ていたら、
ほうれい線やマリオネットラインが
100%目立っているし、
首の下で皮が余って、
たるんで老けているように感じられました。
骨切りをして内部から支えている骨が小さくなると
通常では考えられないような年齢でたるんでしまいます。
同じような視点で考えると、
エラのボツリヌストキシン治療もたるみます。
骨切りもエラのボツリヌストキシン治療も
誰にでもおこなって良いというわけではなく、
適応をかなり絞らないといけないということを
経験を通して痛感しました。
わたくしが長崎の形成外科出身の美容外科医なのに
骨切りに対して疑問を持つようになったのは
そのような理由からです。
骨切りが適応といえるのは、歯並びが非常に悪いなど、
本当に深刻な変形の場合のみです。
その人の個性と許せるくらいの変形の場合は、
「自分の顔立ちと骨格に逆らうとろくな結果になりません。
骨切りすると必ずたるみますよ」
と、患者さんへの説明が必要です。
歯列矯正や抜歯、エラのボツリヌストキシン治療などの場合も
本当の適応はもっと狭いと思います。
こちらもわたくしがボツリヌストキシン治療の経験が
少ないから反対しているというわけではありません。
以前、美容皮膚科のようなところに勤めていた頃は、
最高で1日に15件ものボツリヌストキシン治療を
おこなったこともあります。
患者さんは「治療を受けるとたるむ」ということを
教えてもらっていないのかもしれません。
「たるんで老けてまで小顔になりたいのか」
医者も患者さんも真剣に考えるべきだと思います。
実際に骨切り、歯列矯正や抜歯、
エラのボツリヌストキシン治療などによって
「たるんだ」という相談は非常に多いように感じています。
内部から支えているものが小さくなるとたるむ
という話は完全に納得できます。
こうしたことは、
ほとんどの医師が薄々気づいているでしょう。
でも・・・、
それをはっきりと公言してしまうと、
様々な弊害があるので・・言えないだけです。
自分が若い頃からやってきたことを
全否定することになってしまったり・・
売り上げが落ちてしまったり・・
先輩や上司から叱られたり恨まれたり・・
言ってはいけない。
タブー。
そのような空気感があるのです。
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六本木 GOTO FLORIST の植物。