今回は眉下切開の保険適応についてのお話しです。
正確には保険適応ですが、素人のかたはよく保険適用と言っているようです。

下記は都内の40代女性からの相談からのわたくしとのやり取りです。

数年前からまぶたのたるみが気になっていて
だんだんひどくなっているように感じていました。
3年前に東京都内有名クリニックに相談したところ
とりあえず埋没しましょうと言うことになって
その日にすぐ、とりあえず埋没しました(笑)

埋没をしてからは
左右どちらだったかは忘れましたが、目の強いゴロゴロ感があったんですが。
もちろん、埋没を受けたところで相談したけど
「裏側に糸は出ていないようなので、とりあえず様子見で・・」と言われました。
たしかに徐々にゴロゴロ感は減り1年半くらいで感じなくなりました。

今年になって眼瞼痙攣になってしまいました。
眼科を受診すると
「眼瞼痙攣はストレスから来ると言われているが
埋没の影響がないとは言えない」と言われました。

そう言えば、形成外科の学会で埋没の糸がミュラー筋にかかると
眼瞼けいれんになりやすいという話がありましたよ。

眼瞼けいれんの治療法はひたすら治るのを待つか、ボトックスを打つか
どちらかです。と眼科で言われたので
手っ取り早く・・ボトックスを打ってもらいました。
眼瞼痙攣は左だけだったけど、
バランスを取ると言うことで左右差を付けて両方打たれました。

眼瞼痙攣の治療でボトックスを打ってからは
眼瞼痙攣は出ていませんが
ひどいドライアイになって眼瞼痙攣どころじゃかったです。

でも、その後ずーっと眼瞼痙攣は出なくなりましたが
ドライアイは残ってしまいました。
今では半年以上たったのでだいぶマシになったけど
以前からあった疲れやすさ(眼精疲労)は
以前よりさらにひどくなったと思います。

たぶん、ボトックスで眼輪筋が弱くなったので、目が閉じにくくなったんだと思います。
ボトックス注射の程度の問題なので、眼瞼けいれんがなくなって、なおかつ、目も閉じにくくならないようにボトックスを上手く打つことは至難の業だと言えます。

このかたはその後、六本木境クリニックで眉下切開を受けてくださいました。

眼瞼痙攣が出る前から続いている疲れやすさは
眉下切開を受けると全く感じなくなりました
それどころか、手術前がつらかったからなのか・・
今ではむしろ他の人より、体調も含めていろんなことが調子がいいんじゃないかと思えるほどです。

ボトックスの効果が切れても
もう眼瞼痙攣が出るような気が全くしません。

主人がこんなに効果があるんなら
むしろ保険適応(保険適用)の手術になっても
おかしくないんじゃないって言っていましたけど
どうなんでしょうか?

いや、自覚症状が劇的に改善できるからと言って
保険適応・保険適用にはなかなかならないでしょ。
だって、他覚所見の改善じゃないので
他人には一切分かりませんし証明もしづらい・・
自覚症状は1gや10cmなどと計ることもできませんし・・何よりも自覚症状は手術の結果、改善するとお約束できません。

わたくしも日々、眉下切開・眉下リフトをやっていて
眼精疲労が軽くなった、肩こりや頭痛が改善した・・何て話は
ひょっとしたら、全員が多かれ少なかれそう思っているんじゃないのかな?
と思えるほど多いんですけど・・
絶対に改善するとは言えませんし、証明のしようもないです。
何せ・・自覚症状ですから・・他人には見えません。

そもそも埋没後二重切開後、眼瞼下垂の手術後など
二重ラインの手術後のかたは
眉下切開をやってみないと結果の良しあしが分からないものですが、
でも、術前カウンセリングでまぶたの動きを拝見した時から
眉下切開単独手術で良い結果になりそうだと・・ピンと来ていましたよ。

そもそも眼瞼痙攣については
相談されると大学病院などを紹介して
わたくし自身は治療自体を行ったことがありませんので
もう出ないのか、また再発するのか判断できません。

また、埋没など糸で留める手術は
わたくしがやっていた時、
糸が裏側に出ているわけでもないのに
ゴロゴロ感を強く訴えるかたもたくさんおられて
埋没を受けてから劇的に視力が落ちたと言われたこともあります。
そのようなことを裏付ける事実として
多くの眼科の先生は目に良いわけではないと埋没法や切らない眼瞼下垂の手術などに反対していると聞いたことがあります。

視力などの重要な機能にほぼ影響を及ぼさないのが
眉下切開の最大の魅力だと思います。
眉下切開がまぶたの手術の中で一番目から遠い・・
眉下切開はある意味まぶたの手術ではなくて眉毛の手術だという見方もできます。

でも、よく考えたらわたくしもこの手術を九州にいるとき保険適応・保険適用で始めたのでした。
多くの医師が眉下切開・眉下リフトを上眼瞼形成術と言って二重ラインでの皮膚切除と同じ
保険適応(保険適用)の眼瞼下垂手術・その他というもので算定していると思います。
眉下切開の傷跡は一度見てしまうと忘れられないような
クッキリと溝状に刻まれた悲惨なものが多く・・
眉下切開は確かに良い手術ですが・・
傷跡が目立つと悲惨ですし、良いクオリティーを出すことが非常に難しい手術でもあるので
流行らない手術となっています。

わたくしの場合、2例目から毛包斜め切断を行い悲惨な傷跡にしない自信がつきました。
そして、東京の美容外科に就職してからは自費で眉下切開を行うようになりました。

眼瞼下垂では二重が広くなることが多く、眼瞼下垂の手術は二重が狭くなることが多い。

 

眉下切開についてはこちら

https://www.problem-eyelid.net/

 

https://roppongi-sakai-clinic.com/guidance/eyelids/

 

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