まぶたのたるみ治療について考えること

まぶたのたるみ治療

まぶたのたるみは、高周波などの照射系治療・レーザー治療、ヒアルロン酸などの注入系治療、ボツリヌストキシン注射、糸のリフトアップ施術などでは、

変わらないと言われることが多く改善することが難しいと言えるでしょう。

まぶたのたるみを改善するには皮膚切除が必要

まぶたのたるみを改善するには、たるんだ皮膚を切除して、縫い縮める手術が効果的です。

では、どの部分で皮膚切除すると良いのでしょうか。当然ながら、傷跡があまり目立たない部分での切除が望ましく

  1. 頭髪の中か生え際
  2. 眉毛の上
  3. まぶた

この3か所しか選択肢がないと言えるでしょう。

前額リフト

しかしながら、頭髪の中を切開する方法(冠状切開)や生え際を切開する方法(前額リフト)の場合、

切開して引き上げる部分が、効果を出したい部分であるまぶたからかなり離れているため、

傷跡がとても長くて、侵襲(体や組織に対する負の影響・損傷)が大きいわりには、効果が乏しいように思います。

では、前額リフトはひたいのしわに対しては効果的なのでしょうか。学会でもいろんな意見があるようですので、わたくしはその件については何とも言えないですが・・

ひたいのしわの根本治療はまぶたのたるみ治療

ひたいのしわは、まぶたがたるむことによって生じるように思います。

よって、ひたいそのものを治療するよりも、まぶたのたるみを治療する方が実感できる効果が高くて根本的な改善につながるように思います。

余談ですが、他のクリニックで前額リフトを受けたら方から「術後、頭がしびれた・頭がかゆくなった」などという相談がありました・・

眉上リフト(眉上切開)

では、眉毛の上を切除する眉上リフト(眉上切開)はどうなのでしょうか。

眉上リフト(眉上切開)は眉下切開(眉下リフト)よりもずっと傷跡が目立つことが多く、

顔面神経麻痺で眉毛が左右非対称になっている人以外に行うと、長期にわたってお叱りを受けるケースが多いようです・・

まぶたのたるみ治療とまぶたのくぼみ

また、前額リフトや眉上リフト(眉上切開)で眉毛を持ち上げると、まぶたにくぼみが生じることがあるようです。

実際、そのような相談が多くてビックリしています。

若い方が前額リフトや眉上リフト(眉上切開)を受けるのであれば、まぶたがすぐにくぼむことは少ないように思いますが、

くぼむ年齢が前倒しされるように思います。通常50歳でくぼむところが、40歳でくぼむといった感じでしょうか・・

反対に眉下切開(眉下リフト)では皮膚が切り取られて少なくなり、テント状にピンと張るので、くぼみが減る傾向にあります。

まぶたのたるみとまぶたの手術

次は、まぶたの皮膚そのものを部分的に切って縫い縮める手術について考えてみましょう。

一言でまぶたの手術と言いましても、切る場所や治療方法はさまざまです。

皮膚のたるみ(皮膚弛緩症)の手術は、大きく分けて、二重ラインで皮膚を切除する「眼瞼形成術」と、眉毛の下で皮膚を切除する「眉下切開」(眉下リフト)とがあります。

皮膚のたるみ(皮膚弛緩症)の手術

  • 眼瞼形成術     二重ラインで皮膚を切除する
  • 眉下切開(眉下リフト)眉毛の下で皮膚を切除する

二重ラインで皮膚を切除する眼瞼形成術には、キズや傷跡が二重の溝に隠れて目立ちにくいということと、

挙筋前転法などの眼瞼下垂の手術を併用する場合、手術がやりやすいというメリットがあります。(挙筋前転が必要なほどの重症の眼瞼下垂の方は意外と少ないものですが・・)

眼瞼下垂の手術は整形顔になりやすい

しかしながら、二重ラインの部分で皮膚を切除すると、二重を形成する薄くてしなやかな皮膚が切り取られてしまい、分厚い皮膚で二重が形成されることになりますので、

どうしても不自然さが漂う、独特で異様な感じの目元になることが多く、いわゆる整形顔になりがちです・・

眼瞼下垂をたくさん行っている医師が、「眼瞼下垂の手術を受けるとパッチリ二重になります。クッキリ二重になりますよ。」と、よく言われるようですが、

この場合のパッチリ二重、クッキリ二重とは不自然な整形顔の目を意味しているように思います・・

きれいにして欲しいとは言ったけど、誰も整形顔にして欲しいなどとは言ってない。」

という声がどこかから聞こえてきそうですよね・・

整形チックな顔にされて満足できる人なんて・・もともと自分の顔が大嫌いで、別人になりたいと思っている人くらいではないでしょうか・・

やはり眉下切開

ちなみに、わたくしは眼瞼下垂の手術が必要なほどの眼瞼下垂の人には、

眉下切開(眉下リフト)と同時に二重ラインを切開して、二重ラインの皮膚は切除せず、挙筋前転などの必要な操作を行う方法をお勧めしています。

二度手間のように感じますが、このほうが、二重ラインで皮膚を切除する眼瞼下垂の手術よりも、自然な感じに仕上がるように思っています。

 

眉下切開についてはこちら

https://www.problem-eyelid.net/

 

https://roppongi-sakai-clinic.com/guidance/eyelids/

 

https://roppongi-sakai-clinic.com/faq_mayushita/