大阪の女性から眼瞼下垂相談がありました。
【Q】
眼瞼下垂のカウンセリングを希望しています。
以前から目が開けにくく、
眉毛を上げて目を開くクセがあったのですが、
最近、特にひどくなってしまいました。
そのせいか、不眠傾向が強くなり、
仕事にも支障が出てしまいました。
六本木境クリニックのブログの眉下切開に関する
記事を読んでメールしています。
私は眼瞼下垂ぎみだと思うのですが、
このような場合にも眼瞼下垂の手術ではなくて
眉下切開は有効でしょうか?
【A】
六本木境クリニックでは、眼瞼下垂の軽度のものには眉下切開を
重度のものには眉下切開 + 眼瞼下垂の手術を行っています。
ですので、軽度の眼瞼下垂と診断された場合は、
眉下切開が有効といえます。
わたくしはもともと形成外科医ですので、
眼瞼下垂の手術は15年くらい前から、
眉下切開は10年くらい前から行っています。
尚、当院では眼瞼下垂の保険診療は行っておりません。
もともと眉下切開は皮膚弛緩症(まぶたのたるみ)
に対する手術でした。
眉下切開ではまぶたのたるみがごく自然に改善されるため、
整形顔にはならず、お受けになった方は
「ただ若い頃の顔に戻った」
とおっしゃることが多いです。
最近は、どのような症状に対しても眼瞼下垂、眼瞼下垂といって
眼瞼下垂の手術を行っている医師が多いようですが、
一種の流行り言葉のようになってしまっています。
因みに、一般的に行われている眼瞼下垂の手術は
ひどい整形顔になることが多いため、お勧めしていません。
まるで別人のような顔になることはよく知られています。
眼瞼下垂の手術を受けると何年経っても知らない人から
「整形に失敗した顔」と思われることも多く、
痛々しい容姿になる傾向があります。
眼瞼下垂の手術や埋没糸でたるみを留める方法、
二重切開法によってたるみを取る方法などは、
無理やり作られたような独特な雰囲気のある
人工的なの容貌になることが多いです。
それに対して、眉下切開+眼瞼下垂の手術を行った場合は、
二重の部分に薄くて動きの良い理想的な皮膚を
十分残すことできますので、仕上がりが自然で、
眼瞼下垂の手術を単独で行ったときのような
整形顔にはなりにくいようです。
以前は、皮膚弛緩症(まぶたの皮膚のたるみ)に対しては眉下切開を
眼瞼下垂(まぶたの筋肉・筋膜のたるみ)に対しては眼瞼下垂の手術を
と、ハッキリと分けて考えていましたが、
そのうち、眼瞼下垂の手術を単独で行うのでは
良い結果になりにくいと感じるようになり、
眉下切開で皮膚切除を行って、
二重ラインの方では皮膚切除を行わず、
筋膜を縫い縮めるようになりました(眉下切開+挙筋前転)
ですが、眉下切開+挙筋前転(眼瞼下垂の手術)をお勧めしても
ダウンタイムがあることを極端に嫌って、
「まずは眉下切開だけ受けたい」という方が多かったため、
眉下切開だけを行うことが増えていきました。
そうこうしているうちに、
明らかに眼瞼下垂の症状であっても、
軽度であれば眉下切開のみで改善できる
ということに気付いたのです。
そうした経緯があって、軽度の眼瞼下垂に対しても
眉下切開を単独で行うようになりました。
この場合の軽度の眼瞼下垂という表現については
なかなか微妙なニュアンスがあって
自分では重症の眼瞼下垂だと思っている人でも
眉下切開だけで十分な改善をえられることが多々あるように
わたくしは思います。
では、なぜ眉下切開だけで
軽度の眼瞼下垂が改善するのでしょうか?
どうやら、まぶたの重みが軽減すると
筋肉が楽になるという簡単な理由のようです。
二重の部分で皮膚を取るよりも
眉下切開で眉毛付近の分厚い皮膚を取る方が
ずっと多くの容積・重量の皮膚を切除できます。
また、眼瞼下垂の手術のように二重の部分で切開すると固い傷跡ができるため、
まぶたが開きにくくなることもあるようです。
因みに、まぶたの強いたるみに対して埋没系の手術を行うと
二重の部分に無理やりたるみを押し込むことになるため、
若い方が二重埋没法を受けた場合とは異なって、
不自然な結果になることが多いようです。
若い人のギャル系の整形顔なると言われています。
また、自覚症状が改善されるかどうかは、
お約束できないのですが、
眉下切開をお受けになった方から
「眉下切開を受けたら目が開きやすくなった、楽になった」
「眉下切開を受けたら寝つきが良くなった」
というお言葉をよくいただいております。
以前、北関東の50代の方が、
肩こり・頭痛・不眠などの理由で早期退職していたのに
眉下切開をお受けになったところ、
もろもろの症状が軽減したため再就職された
という実話もあります。
なんと、9時間のパソコンワーク、
翻訳のお仕事をされているとのことです。
肩こり、頭痛、寝つきの悪さなどがあれば
絶対にできないようなお仕事ですよね。