東京都内の50代女性からスプリングスレッドについて質問がありました。
【Q】
私はこれまでいくつか美容外科で
本当にいろいろな施術を受けてきました。
ヒアルロン酸をはじめとした各種注入系治療、
各種照射系治療、脂肪吸引、金の糸・・・等々
ですが、なんと・・
そのほとんど全て(あるいは全部かも?)が
全く効果が得られず期待外れでした。
でも、当たりもしない宝くじを長年買い続けているように
いつか大当たりが出て劇的に若返るかもしれない・・
と思って、今でも美容外科に通い続けています。
正直、今まではいろいろな悩みで
いろいろな施術を受けてきましたが、
現在の私が気になるのは99%たるみです。
顔の脂肪吸引の時は、
執刀医が想定外・予測外と言ったほど
余りにもひどく腫れて人前に出れず・・
仕事を長期間休んだため、職場も変わったりして
人生が変わるほどひどい目にあいました。
でも・・後から考えると
その医者は
脂肪吸引でいつも患者さんを同じような目にあわせて
そのたびに「想定外」と言い訳していたのかもしれません。
あるいはスタッフ全員の口裏が合うように
そのような一連の流れをクリニックでの
脂肪吸引のマニュアルに載せているのかもしれません。
そのような目にあったことが
今でもトラウマとなっていますので、
特にダウンタイムが気になります。
よって、切るフェイスリフトには興味がなく、
自然と糸のリフトアップ施術と
脂肪溶解注射系のものに興味を持つようになりました。
一番気になっている糸は、スプリングスレッドと
側頭筋膜に強力に吊り上げる吸収糸です。
スプリングスレッドの場合、
皮膚のたるみはどうなるのでしょうか?
また、スプリングスレッドは溶けない糸ですよね。
もしもの場合に取り出すことは難しいものなのでしょうか?
レントゲンには写りませんか?
スプリングスレッドの腫れやダウンタイムについては
どの程度になりますでしょうか?
【A】
糸によるリフトアップの場合、
皮膚のたるみは頭皮の中に吸収されます。
実は、このことは、
切るフェイスリフト手術と全く同じです。
切るフェイスリフト手術でも
頭皮の中の傷あとが目立つと禿げて見えて困るので
頭皮の皮膚切除はほとんど行いません。
切るフェイスリフトでも
頭皮は余らせているというのが事実です。
ご指摘通り、切るフェイスリフトや溶ける糸は
大手のスタッフが「お金をもらっても受けたくない」
と言っているくらいですので、
施術の選択枝からはずしても構わないでしょう。
糸の抜去についてですが・・・
溶けない糸でも取り出すのは容易ではありませんが、
感染した糸は比較的簡単に抜くことができます。
当院では感染以外の理由で抜去した人は2人だけ。
1人は違和感を理由に、
もう1人はくぼみを理由に抜去しましたが、
ともに3年以上前のことです。
現在の方が上手くなっていますので、
このような理由によって抜去することは想定していません。
また、スプリングスレッドは非常に細く
レントゲンどころか、64列CTやMRIなど
画像解像度の非常に高い診断装置であっても
通常は気付かれないと思われます。
個人的には側頭筋膜固定の糸は痛みが残りやすく
側面中心の手技ですので、
ご自身が実感できる効果は乏しく
側頭筋膜固定の糸をおすすめすることはありません。
スプリングスレッドは腫れや内出血などダウンタイムがあります。
マスクやコンシーラが必要となる場合もありますが、
土日で受けられる方も多いので、
マスクができる状況であったり、ハートが強い方でしたら
あまりお休みがない状況でも施術可能と言えます。
でも、いろいろなことが気になる方や
絶対に周りの人にばれたくない場合は、
1週間程度お休みがある方が無難でしょう。